以下に,『大腸癌治療ガイドライン医師用2022年版』における,2019年版からの主な改訂点を示す。
※詳細は,本文の該当箇所を参照のこと。
※以下に示した点以外に,文献の変更やUpdateが行われている。
ページ | 改訂箇所 | 改訂内容の要旨 |
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2ページ | 本文1 | 統計データをupdateした。 |
2ページ | 本文2 | 本ガイドラインとは異なる治療方針や治療法を選択する場合の注意点を追記した。 |
3ページ | 本文4-1) | 作成の経過をupdateした。 |
3ページ | 本文4-3) | 記載方法をupdateした。 |
5ページ | 本文5 | 文献検索法をupdateした。 |
7ページ | 本文10 | 利益相反をupdateした。 |
ページ | 改訂箇所 | 改訂内容の要旨 |
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19ページ | StageⅣ大腸癌の治療方針 | StageⅣ大腸癌の治療方針の図を改訂した。 |
20ページ | 本文 | 同時性遠隔転移の分類で「脳転移」をその他の転移の一つに格納した。 |
ページ | 改訂箇所 | 改訂内容の要旨 |
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31ページ | 本文 | 大腸癌に対する適応が認められている薬剤の一覧を更新した。 |
ページ | 改訂箇所 | 改訂内容の要旨 |
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32ページ | 1)補助化学療レジメン | 本邦で保険診療として使用可能な術後補助化学療法レジメンの表を改訂し,MSI‒H にはFP 単独療法は推奨されないことを追記した。 |
32ページ | コメント① | 治療方針の決定をインフォームド・コンセントからshared decision makingに変更した。 |
33ページ | コメント⑦ | JCOG0603試験の結果を追記した。 |
33ページ | コメント⑧ | 将来的に期待されている再発リスク層別化のためのバイオマーカーについて記載した。補助化学療法前のRAS/BRAF検査,MSI検査の意義と2020年より保険適用となっていることを追加した。MSI‒HにはFP単独療法は推奨されないことを記載した。 |
32ページ | 注1 | shared decision making(共同意思決定)について追記した。 |
ページ | 改訂箇所 | 改訂内容の要旨 |
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34ページ | 主文 | Pembro,Nivo,Ipiはミスマッチ修復機能欠損例(Mismatch repair deficient[dMMR]/High‒frequency Microsatellite instability[MSI‒H])にのみ適応される。 ENCO,BINIはBRAFV600E遺伝子変異型のみに適応される。 ENTR,LAROはNTRK融合遺伝子陽性例のみに適応される。 を追記した。 |
35ページ | 一次治療の方針を決定する際のプロセス | MSI検査の一次治療前のworkupに追記した。 推奨治療をFit/Vulを併記した。 MSI‒HのPembroを追記した。 BRAF変異型にDoubletとTripletを併記した。 |
36ページ | アルゴリズム | *6:ENCO,BINIはBRAFV600E遺伝子変異陽性例にのみ適応 *7:ENTR,LAROはNTRK融合遺伝子陽性例にのみ適応 を追記した。 |
36ページ | レジメン | 一次治療にPembroを追記した。 二次治療にPembro,Nivo,Ipi+Nivo,ENCO+CET,ENCO+BINI+CET,ENTR,LAROを追記した。 三次治療にFTD/TPI+BEV,Nivo,Ipi+Nivo,ENCO+CET,ENCO+BINI+CET,ENTR,LAROを追記した。 |
40ページ | コメント⑤ | DNAミスマッチ修復(MMR)機能欠損に対する免疫チェックポイント阻害薬の解説を改訂した。 |
41ページ | コメント⑥ | BRAFV600E遺伝子変異の大腸癌の一次治療の統合解析の報告および,二次治療以降のENCO+BINI+CET,およびENCO+CETの解説を追記した。 |
41ページ | コメント⑦ | NTRK融合遺伝子の治療に関して追記した。 |
ページ | 改訂箇所 | 改訂内容の要旨 |
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旧CQ9,CQ19 | 大腸癌に対する適応が認められている薬剤の一覧を更新した。 | |
旧CQ20,旧CQ21 | 統合してCQ20にまとめた。 | |
61ページ | CQ6 | 「原発巣による症状がない場合は,原発巣を切除せず全身薬物療法を行うことを弱く推奨する」に内容に変更した。 |
64ページ | CQ9 | 切除可能な肝転移に対する術前補助化学療法に関して推奨度の改訂および術後補助化学療法に関して追記した。 |
73ページ | CQ17 | 70歳以上の高齢者でoxaliplatinのフッ化ピリミジンに対する上乗せ効果が小さくなることを考慮することを追記した。 |
74ページ | CQ18 | 再発高リスク以外は行わないことを弱く推奨することのエビデンスレベルを変更した。 |
75ページ | CQ19 | 遠隔転移巣切除後の補助化学療法の中から,肝転移がCQ9に統合された。術後補助化学療法を行うことを弱く推奨することのエビデンスレベルを変更した。 |
76ページ | CQ20 | 切除不能大腸癌に対する分子標的治療薬の併用に関して一次・二次治療を統合した。 |
78ページ | CQ21 | FTD/TPI+BEV療法を追記した。 |
79ページ | CQ22 | MSI‒HまたはdMMRの切除不能大腸癌一次治療例に対する抗PD‒1抗体薬療法,既治療例に対する抗PD‒1 抗体薬+抗CTLA‒4 抗体薬併用療法,TMB‒Hの切除不能大腸癌に対するペムブロリズマブ療法を追記した。 |
81ページ | CQ23 | BRAFV600E変異切除不能大腸癌に対するBRAF阻害薬の新規CQを追加した。 |
82ページ | CQ24 | 切除不能大腸癌に対する包括的がんゲノムプロファイリング検査の新規CQを追加した。 |
ページ | 改訂箇所 | 改訂内容の要旨 |
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89ページ | 大腸癌治療ガイドライン2022年版(改訂部分)の外部評価 | 大腸癌治療ガイドライン2022年版(改訂部分)の外部評価を新規に追加した。 |
ページ | 改訂箇所 | 改訂内容の要旨 |
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95ページ | 表1 | 本ガイドラインにおける文献検索状況を示した。 |
96~98ページ | 表3~6 | 大腸癌研究会・全国登録2000~2007年のデータを用いて,大腸癌取扱い規約第9版に準拠して表をupdateした。 |