田中信治(広島大学大学院 医系科学研究科 内視鏡医学)
2018年9月12日
大腸癌研究会では,小腸(十二指腸を除く)癌に関する「取扱い規約」と 「治療ガイドライン」の作成を予定しております。その前段階として,「小腸悪性腫瘍プロジェクト研究」が現在進行中で,内科・外科・病理の各施設に小腸腫瘍に関するアンケート調査を行い,本邦における小腸腫瘍(悪性、良性を含め)の疫学,診断,病態,治療,予後などの実態を調査中です。その結果をもとに,「臨床診断」,「病理診断」,「分類」,「治療法」などを整理して,大腸癌研究会規約委員会およびガイドライン委員会で,「小腸癌取扱い規約」および「小腸癌治療ガイドライン」を作成する予定です。
現在、小腸腫瘍に関する取扱い規約がないため、その記述や記録が本邦で統一されていない状況にあり、一般に大腸癌取扱い規約が準用されている。本研究では、まず、 ①本邦における小腸腫瘍(悪性、良性を含め)の実態や病態を明らかにし、そのデータに基づいて、②小腸という臓器特異性も考慮して、最終的には、「小腸癌取扱い規約」の作成を目指したい。
研究期間の中で、まず始めに大腸癌研究会参加施設のうちプロジェクト研究参加施設に小腸腫瘍に関するアンケート調査を行い、本邦における小腸腫瘍(悪性、良性を含め)の疫学、診断、病態、治療、予後などを調査する。その結果をもとに、「臨床診断」、「病理診断」・「分類」、「治療法」などを整理し、「小腸癌取扱い規約」を作成することを目指す。