斉藤 裕輔 (市立旭川病院 消化器内科)
内視鏡検査件数の増加、診断機器の改良により、大きさ5mm以下の大腸微小病変の発見頻度が増加しています。これら微小病変の中には、放置しても良い病変、生検し組織学的に確認の後に治療方針を決定すべき病変、積極的に内視鏡治療を行うべき病変が混在しています。また、頻度は低いもののSM浸潤癌も存在し、取扱い上注意を要します。しかし、現状においてはそれら微小病変の取扱いには一定の基準はなく、施設ごとに取扱いにばらつきが見られています。
本プロジェクト研究は、大腸微小病変に対する<放置する、生検する、切除する>に関する治療指針を作成することと、大きさ5mm以下の微小大腸癌の内視鏡的特徴を明らかにすることを目的としています。これらの研究は通常内視鏡と色素散布像のみで行い、拡大内視鏡観察や内視鏡超音波検査は使用しないこととしています。