猪股 雅史(大分大学 消化器・小児外科)
大腸癌取扱い規約は、臨床的および病理学的所見の判定と記録のためのルールや、標本の取扱い方法の詳細を規定することで、わが国の大腸癌診療の標準化さらには大腸癌治療成績の向上に寄与してきた。その初版は1977年に刊行され、現在最新版である第9版が2018年に刊行されている。世界に冠たるわが国の大腸癌治療成績の根幹となる独自の大腸癌取扱い規約を、海外の多くの臨床医および病理医に理解してもらうこと、加えてどのようにして大腸癌の診断精度改善、予後向上を目指し規約を更新しているか理解をしてもらうことは大変重要である。大腸癌取り扱規約第5版を元に英語版初版が刊行されて約20年経過し、2019年4月規約英文化の第3版を刊行し、規約英文化第3版の論文化(JARC:Journal of the Anus, Rectum and Colon)を行った。今後は、月別および国別の引用件数など定期的にフォローアップするとともに、次回の規約改訂版発行(2025年予定)に対応する規約英文化第4版の作成に向けて、準備を進めている。
委員長 | 猪股 雅史 | ||||
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委員 | 赤木 智徳 | 上野 秀樹 | 川合 一茂 | 河内 洋 | 五井 孝憲 |
中嶋 健太郎 | 橋口 陽二郎 | ||||
アドバイザー | 固武 健二郎 | 矢野 秀朗 |
(五十音順)