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杉原 健一 会長挨拶

大腸癌研究会 会長 杉原健一

2017年9月29日、同年1月に大腸癌研究会第6代目会長に就任された渡邉聡明先生が急逝されました。この不測の事態に対処するため3回の臨時幹事会が持たれ、そこで話し合われた内容を基に、安富正幸名誉会長、武藤徹一郎名誉会長のご意見も伺いました。その結果、今回は特例措置として、次期会長が選任されるまでの間、2017年1月に会長を退任した私が再度会長を務めることになりました。

大腸癌研究会は、「大腸癌に関する研究を行い、その診断並びに治療の進歩を図る」ことを目的に1973年に設立されました。その目的の達成のため、①年に2回の研究会の開催、②「大腸癌取扱い規約」の充実を図る、③大腸癌に関する統計、資料の収集および提供、④目的達成のため必要な各種委員会およびプロジェクト研究などの事業を行う、と会則に記しています。これに加え、2005年に初版が刊行された「大腸癌治療ガイドライン」を充実させることも、現在の大きな事業となっています。

大腸癌研究会の大きな特徴のひとつとして、活発なプロジェクト研究が挙げられます。10年ほど前から積極的に幾つものプロジェクト研究を立ち上げてきました。会員施設であればそれらのプロジェクト研究へは自由に参加できることとし、会員施設に所属する多くの先生方に積極的に大腸癌研究会を支えてもらってきています。各プロジェクト研究では活発な討論が行われ、その成果は年間10編以上の英文論文として発表されるとともに、「大腸癌取扱い規約」や「大腸癌治療ガイドライン」に反映されてきました。

このように、大腸癌研究会が特徴的かつ活発な活動を維持してゆけるのは、大腸癌の診療に携わっている先生方の、大腸癌の患者さんにより良い医療・より質の高い医療を提供しよう、という熱意に支えられているからにほかなりません。

今の私の使命は、大腸癌研究会をさらなる発展に導いてくれる新しいリーダーにバトンを渡すことですが、現在の大腸癌研究会の高いアクティビティーは会員施設の先生方ひとりひとりが支えてくださっているものであり、大変感謝しております。引き続き皆様のご協力をお願い申し上げます。

2018年6月
杉原 健一

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渡邉聡明先生を偲んでpdf (2017年12月)

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