会長挨拶

大腸癌研究会 会長 味岡 洋一

2022年1月21日付けで、杉原健一前会長の後任として大腸癌研究会第8代会長を拝命いたしました。これまで、大腸癌研究会は歴代外科系の会長の強力なリーダーシップのもと、大腸癌の臨床と研究に多大な貢献を果たしてきました。私の専門は病理学です。元より、臨床的見識については歴代会長に及ぶべくもありませんが、病理学の原点は臨床的課題の基礎的展開と解決であり、その原点の元、これまでの大腸癌研究会の伝統を維持しつつ、新たな視点も加え、会の益々の発展に尽力する所存です。皆様のご支援、ご助言、ご協力を宜しくお願いいたします。

大腸癌研究会は、「大腸癌に関する研究を行い、その診断並びに治療の進歩を図る」ことを目的に1973年に設立されました。その目的達成のため、①年に2回の学術集会の開催、②「大腸癌取扱い規約」の充実、③大腸癌に関する統計、資料の収集および提供、④各種委員会およびプロジェクト研究などの事業を、行っています。これらに加え、2005年に初版が刊行された「大腸癌治療ガイドライン」、2012年に初版が刊行された「遺伝性大腸癌診療ガイドライン」を充実させることも、現在の大きな事業となっています。また、近年ではそのウイングを小腸癌や炎症性腸疾患関連腫瘍にも拡げ、それらの診断・治療ガイドライン作成にも着手しています。

大腸癌研究会の大きな特徴として、活発なプロジェクト研究が挙げられます。現在11個のプロジェクト研究が行われています。会員施設であればそれらのプロジェクト研究への参加は自由であり、会員施設に所属する多くの先生方に積極的に大腸癌研究を支えてもらってきています。各プロジェクト研究では症例の集積と解析、活発な討論が行われ、その成果は年間10編以上の英文論文として発表されるとともに、「大腸癌取扱い規約」や「大腸癌治療ガイドライン」に反映されています。こうした活動は通常の学会形式では難しい面もあり、研究会ならではの利点であろうと考えています。

大腸癌研究会がこのような特徴的かつ活発な活動を維持してゆけるのは、大腸癌の患者さんに、より良い医療・より質の高い医療を提供しようという、大腸癌の診療・研究に携わっている先生方の熱意の賜に他なりません。引き続き皆様方のご協力をお願い申し上げます。

2022年3月
味岡 洋一

歴代会長挨拶

2022年1月~味岡 洋一
2018年1月~2022年1月杉原 健一
2017年2月~2018年1月渡邉 聡明
2007年2月~2017年1月杉原 健一
1999年2月~2007年1月武藤 徹一郎
1992年3月~1999年1月安富 正幸
1986年2月~1992年2月神前 五郎
1973年6月~1986年1月陣内 傳之助
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